MS-50Gを加えると複数のエフェクトを同時にON-OFFできる。

マルチエフェクター
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〜ZOOM MS-50Gの活用法〜

「セッションにはMS-50Gが便利」の記事でも書いていますが、MS-50Gを通常のエフェクターボードに加えることで、「複数のエフェクトを一度にON-OFF」が可能になります。といっても、既にセットしてあるペダルをオンできるわけではありません。要するにMS-50Gをひとつのエフェクターループと考えて、それを加えてオンオフするというやり方です。MS-50Gの中には「Line Selector」というエフェクトがあり、MS-50G内だけで複数のエフェクターを同時にON-OFFできるようんになっています。これとパッチの仕組みを組み合わせて3通りの方法があります。

複数のエフェクターを同時にON-OFFする方法:その1

最もシンプルな方法です。MS-50Gの中にある「Line Selector」というエフェクトを使って切り替える方法です。「Line Selector」は「Out Putへスルー回路」と「エフェクト回路」を切り替えるスイッチのようなエフェクトで「エフェクト回路」側に必要なエフェクターを設定できます。ただし、「Line Selector」もひとつのエフェクトなので、その後に設定できるエフェクターは4つになってしまいます。なので、歪みはそのままで空間系だけを変えたいような場合には、アンプで歪ませるか、MS-50Gの後に別に歪み系を繋ぐ必要があります。また「Line Selector」の前にもエフェクトを設定できるのでコーラスはそのままで・・・という場合には「Line Selector」の前にコーラスを設定します。ただし、設定できるエフェクト数は「Line Selector」を含めて5つです。とはいえ、歌バンドなどでディレイとリバーブとコーラスを同時にON-OFFしたい場合などには便利ではないでしょうか。

複数のエフェクターを同時にON-OFFする方法:その2

その2は「Line Selector」を使わない方法です。要はパッチ機能を使ってOFFのパッチをつくっておき、パッチを切り替えるということです。まず同時にオンオフしたいパッチ(エフェクトセット)をつくってパッチメモリー(フットスイッチで切り替えられる場所)に登録します。そしてエフェクトが何もない空のパッチ(スルーバイパスと表示される)をつくってそれもパッチメモリーに登録します。これが「OFF時」の選択肢になります。パッチメモリーに登録された2つのパッチは、フットスイッチを踏むと交互に切り替わります。これでオンオフがわりにするわけです。下記のサンプル音源は少々雑ですが(笑)変化を音で聴いていただくためのものです。

サンプル-1)クリーンに「ディストーション+コーラス」を足す場合(上図)
パッチ1:スルーバイパス(エフェクトが何もない状態)
パッチ2:ディストーション+コーラス

サンプル-2)クリーンに「コーラス+ディレイ+リバーブ」を足す場合
パッチ1:スルーバイパス(エフェクトが何もない状態)
パッチ2:コーラス+ディレイ+リバーブ

切り替えるパッチを複数にするとき。

パッチの種類を増やしたいときは、パッチを増やせば良いだけですが、その際に切り替える段取りによっては、空のパッチを増やして間に挟みます。フットスイッチを踏むごとに順番に切り替わっていくので、段取りに合わせて並べておくということです。フットスイッチで切り替えられるメモリには最大26個まで登録できます。

複数のエフェクターを同時にON-OFFする方法:その3

エフェクターボードにMS-50Gを組み込んでさらに「Line Selector」を使う場合です。これは、かなりのバリエーションができます。現実的なのは、MS-50Gの後に歪み系をつなぎMS-50G内は「Line Selector」の前にCompやEQ、そして「Line Selector」の後には空間系の特殊効果を設定するなどです。つまりエフェクターボードの任意の場所にエフェクターループがひとつ設定できると言うことです。さらに「その2」を組み合わせれば、バリエーションはもっと増えます。

例)MS-5Gで「ディストーション+コーラス」を足し、さらに「フランジャー+ディレイ」をON-OFFする場合(かなり特殊ではあると思いますがこういうこともできると言う例)。

補足

使用するMS-50Gの中のエフェクトで要になるのが、「Line Selector」というエフェクトです。機能的にはエフェクトではなくスイッチです。「セッションにはMS-50Gが便利」でも書きましたが、これ地味ですがとっても便利なエフェクトなのです。ZOOMさん上手いこと考えます。
具体的には、「Line Selector」を頭にして、その後に同時にオンオフしたいエフェクトを繋ぎます。それだけです。
この場合の注意点は、パッチを選んだときに「Line Selector」がON-OFFできる状態(「Line Selector」が見えている状態)にしておかないといけないことです。ですから、曲の途中でやるのは難しい場合があると思います。ある曲でONにして次の曲でさらにONする、あるいはON-OFFするといった場合には便利かも知れません。

*留意点:「Line Selector」でエフェクトを設定できるのは片側の回路だけです。要するにエフェクトセットをONするかスルーするかのセレクトができるということです。


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