ライブで2本のギターを持ち替えたい時などにフットスイッチで簡単に切り替えられるBOXです。こういう簡単な装置は製品になっていないもんです。簡単すぎて売れないんでしょう(笑)回路はいたって簡単。1本の回路を2系統に切り替えるだけですから。しかしこの簡単切り替えボックス(回路セレクター)がとても重宝するのです。追加で、これも超簡単な混合器を作っておけば2系統のエフェクター回路を切り替えるループBOXとして使うこともできます。
用途
1.ギターを切り替える
ボーカルと2人組みのデュオ演奏の場合、アコギ、エレキ、ガットギター、あるいはフルアコなど2種類のギターを持ち替える場合があります。いちいちプラグを抜き差しすると面倒だしトラブルも発生しやすいです。フットスイッチひとつで切り替えられるととても楽です。
なお、エフェクター類は切替ボックスのあとに入れる場合(2本共通で使う)と切替ボックスの手前に入れる場合(別々のセッティングが必要な場合)があります。こういうとき、マルチエフェクターだとアコギ用、エレキ用のパッチがすぐに切り替えられるので便利です。
どっちかしか使わないから単に回路をミックスさせるだけで良いとも言えますが、切替BOXの手前にエフェクターなどを繋ぐ場合などは、ノイズなどが入ってくる場合が考えられるので、片方の回路を遮断する方が安心だと思います。
2.出力先を切り替える
私自身はこの使い方はしていませんが、曲によってアンプやアンプとエフェクターセットを使い分ける場合やトーキングモジュレーター用などに専用アンプを用意する場合など、2系統の出力を切り替える場合にも使えます。つまりインプット&アウトプットを逆に使うわけです。パッシブ回路なので方向の制限はありません。
作り方
回路
2系統を選択して1系統に流すだけなので超簡単な回路です。2系統のどちらが選択されているかがわかるようにフットスイッチの片方の端子を使ってLEDをつけていますが、なくても切替の役目は果たします。LEDをなくすと電池のことを気にしなくて済みます。
材料
・標準のモノラルジャック2個+標準のステレオジャック1個(LEDをつけない場合はモノラル3個)
・エフェクターケース1個
・フットスイッチ(6p)
・LED1個(LEDはなくても機能します)
・抵抗(4.7k:LEDを使わない場合は不要)
・配線材
エフェクターのケースは共立エレショップなど電子部品のネットショップ、AmazonやTemuでも売っています。考えたら上記の材料はすべてAmazonで揃います。おそるべしAmazon。
作り方
作り方はいたって簡単です。先にケースに穴をあけ、ジャックを仮止め、配線後にジャックをしっかり止めます。穴あけにはドリルとリーマーが必要です。写真ではフットスイッチのヘッドがプラスチックですが普通の金属の方が良いです。LEDの抵抗はLEDの足や配線材にハンダ付けしてビニールテープでカバーしているだけです。
発展形
混合プラグをつくればエフェクターループに。材料は標準プラグ2つとジャックひとつ、配線用線材です。ケースは単にシールド用なので、金属の空き缶やシールドできるものがあればケースは不要です。
私は、ライブでエレキとアコギの切替やアコギとスチールギターの切替に使っておりとても重宝しています。