モデリングアンプのすすめ。

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モデリングアンプの勧め(ギターアンプをどう選ぶ)

ギターアンプの選択というのは、なかなか難しいものがあります。どう使うかによるわけですが、ライブで使うのと自宅練習に使う、両方で使う、ロックなのかジャズなのか、アコースティックもやるのかなど、使用目的や条件で様々に要件が異なります。それと真空管アンプなのか否かという問題もでてきます。
特にロックの場面では真空管神話(というと真空管ファンに怒られそうですが)のようなものが根強くあり、一部には絶対的な支持を得ているところがあります。
最初に断っておくと、結局好みの問題だという話ですが、たしかに真空管アンプの音というのは、昔は、トランジスタアンプとは明らかに違いました。しかしデジタルの技術が進化し、ソフトウエアでのシミュレーションも進化し、モデリングアンプと呼ばれる非真空管アンプの音色は非常に良くなっています。

モデリングアンプとは何なのか。

一台のアンプ(トランジスタアンプ)の中で、色々なタイプのアンプの音色を選べるタイプのアンプです。いろいろなメーカーから出ていると思いますが、フェンダーで言えば「ムスタング」(ギターではない)というアンプがそれに当たります。

要するに簡単に言えば一台のアンプで、ツインリバーブの音、マーシャルの音、ヴォックスの音、さらにメサブギーの音とか、いろんなアンプに変身するわけです(デジタル技術のおかげ)。
しかも’57ツインリバーブとかベースマンとか、自社機種ならではの細かいこだわりを再現しています。最近のモデルでは、JCやブルースJrなどのモダン人気機種も加えられているようです。
さらにそれぞれの音からゲインやトレブル、ベースを変えてつくった好みの音をメモリーできますので、自分の好きな設定にすぐにできるわけです。

これは自宅にあるととても楽しいです。フェンダー「ムスタング」の場合は、主だったエフェクトも内蔵しているので、手軽にエフェクターの効果が試せます。それらをコントロールするフットスイッチも別売していますが、これが異常に高額だしあまり使い勝手も良さそうではないの実用的ではないかもしれませんが。

このアンプに組み込んであるエフェクターで良いのは、ノイズが少ないことです。また、効果の質も良いように思います。そのほかにチューニングの機能とかも当たり前についているので便利です。一台あると楽しいです。

また、フェンダーのラインナップには100Wモデルもあるので、ライブ用途としても耐えるように設計されているということだと思います。

自宅用でおすすめするのは12インチ以上のスピーカーのモデルです。スピーカーが小さいと音の質量感が乏しくなってしまいます。また、40Wくらいあると小さなライブハウスやカフェなどでの演奏にも使えます。

その際にトランジスタのアンプは軽いので持ち運びが楽です。真空管アンプは重く、振動にも気をつけないといけません。そういう面でもモデリングアンプは非常に使い勝手の良いアンプです。私も以前はミュージックマンの真空管アンプ(厳密に言えば半真空管)をもっていてとても良い音でしたが、モデリングアンプを買ってからは必要性を感じなくなり手放しました。

パソコンやスマホで操作

「ムスタング」は、デジタル技術を使っているので当然のようにパソコンやスマホからいろいろな設定が可能です。最新のモデルでは、専用のアプリをダウンロードしてスマホからWi-Fiを使って細かい設定ができるようです。便利ですね〜。

モデリング音

とにかく楽しいです。よくできていると思います。フェンダーからマーシャルから、VOX、ブギーとか、そういうアンプが手元にあるわけですから。宅録をする人にも好都合です(宅録の場合、DAWのアンプを使うのが多いでしょうけど)。ジャズからロック、メタル、アコースティックまで対応できます。

真空管アンプはどうなのか

大雑把に真空管アンプとモデリングアンプのメリット・デメリットを比較すると、真空管アンプのメリットは音色で、デメリットは重い、振動に弱い、価格も高い、真空管のコンディションも変わるというのがあります。非真空管のメリットは、軽い、振動にも強い、価格も安い、コンディションは安定しやすいなどがあり、デメリットは非真空管であるというマインドくらいではないかと思います。
だから、「真空管アンプの音」にどれだけこだわるかというところではないかと思います。このこだわりは、もう良い悪いとかの話ではなくて好みだと思います。
真空管アンプとモデリングアンプ、本当のところどれだけ違うのかですが、おそらく、アンプを見せずに聴き比べをしたら、わからないと思います。これは、ビンテージギターのこだわりにも通じるところがあります。厳密に測定して周波数特性やなんかを比較すると違うのかもしれませんが、聴いただけでは分からないと思います。しかし、だからといって意味がないというわけではありません。弾き手のマインドというのが演奏にも出るからです。

しかし、それくらい今のモデリングアンプはよくできています。ギターという楽器は、アンプ、エフェクター、弦、ギター本体、もっと言えばケーブルなどが音に影響を与えるわけですが、しかし、どこまでいっても弾き手のタッチが圧倒的に音を支配します。
著名なジャズギタリストが話していましたが、あるライブハウスにコンサートを終えたばかりのジョージ・ベンソンが来店したとき、お店にあった安いグレコのギターとアンプで弾いたそうですが、ちゃんとジョージ・ベンソンの音がしていたそうです。あるある話ですよね。

だから、あまり細かいことを気にせず、自分の好みや予算、環境などにあったものを選べば良いと思います。そういう面でモデリングアンプはおすすめです。アンプの選択に悩むより、腕を磨くほうが絶対に良い音になると思います。


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