ステージ転換時の状況
ライブハウスなどで行われる複数バンドでのライブやセッションでは、メンバーやバンドの入れ替わり時の時間が少ないことが多いです。バンドの転換時というのはバタバタ煩雑になるものです。また、リハーサルの転換時も同じです。この時にセッティングや撤収でもたもたしていると、自分の持ち時間が短くなってしまったり他のバンドや進行に迷惑をかけてしまいます。
時間がかかる原因
意外かどうか分かりませんが、ギターの方のエフェクターのセッティングやトラブルで時間がかかってしまうことが多いような気がします。機材トラブルを別にすると、機材の運搬でも時間がかかっているような気がします。
ギタリストの多くは、ギターとケーブル、エフェクターとACアダプター、そして譜面などをステージに持ってくるケースが多いと思いますが、一度に持ってこられないので二度三度に分けて運ぶことが多いのではないでしょうか。
その原因は、ギター以外の荷物がまとまっていないからです。ケーブル、エフェクター、あるいはエフェクターボード、楽譜など、カタチも大きさも様々です。エフェクターを単体で使っている人は特に大変です。
「運搬用バッグ」で運搬をカンタンにする。
ひとつの方法として私が行っているのは、ギター以外のものを簡単なバッグに入れて運ぶことです。私の場合は畳むとぺちゃんこになる綿の安いトートバッグを使っています。これは持って行くのにも嵩張りませんし汚れたり破損しても気にならない価格。ここにギター以外のものを入れてスタンバイしていくと、片手にギター片手にトートバッグで簡単にステージに行けます。ぺちゃんこになるのでステージでも邪魔になりません。
終わって急いで撤収しないと行けない時は、とにかくこのバッグの中にすべて放り込んで下がって来ます。自分の荷物は控え室でゆっくり片付ければよいですしね。そうすると次の人もセッティングに余裕ができます。
マルチエフェクター用のソフトケースという手もありそうですが、サイズがタイトに作られていたり中に仕切りがあったりするので、何でも放り込めるって感じでもないですし意外と手間を取られたりします。もちろんエフェクターケースにすべて入ってしまうような場合は、それで良いと思いますが、結構大きなケースでないとすべては入らないと思います。
転換で余分な時間を取ると・・・
撤収が遅いのは、マインドの問題もあるかも知れませんが、セッティングしたものをバラしてステージから下げるのに時間がかかってる場合が多いようです。そうして転換時の時間が延びると進行がどんどん押していきます。セッションなどでは、転換で時間を取らなければあと３曲くらいできたのにと思うような事もありました。
ACアダプターの解決
ほとんどのステージではコンセントが用意されていてACアダプターが使用できますが、たまに電源が遠かったり、キーボードがたくさんが使っていてコンセントが足りない場合もあったりして、電源の融通に時間がかかったりすることもあります。それに、ステージでうろうろ電源を探すのもスマートではありません。その解決策として、他の記事で紹介しているようなモバイルバッテリーを使う方法があります。
この方法のメリットは２つあります。まず自己完結しているので、ステージで電源を確保しなくて良い事。そしてACの影響を受けないのでノイズなどの心配がないことです。ただ後者は今のACアダプタではさほどの問題ではないと思いますが、ノイズや電圧の安定を嫌って電池電源にしているミュージシャンもいます。
スムーズな転換は全員にメリットがある。
転換というのは自分だけの話ではなく、前の人や次の人にも影響を与えるので、スムーズな転換はマナーではないかと思います。以前、街ぐるみの音楽フェスティバルのある会場で、前のバンドの方が演奏後にお客さんと雑談をされていて撤収が遅くなり次のバンドの演奏時間がすごく短くなってしまったことがありました。また、単体のエフェクターを使っている方で、ステージに来てから４個くらいのエフェクターの接続をされているのを見かけることがありますが、根本的に遅くなりますよね。それに煩雑だし機材トラブルも起こりやすくなります。ボードなどにセッティングして、アンプとギターのケーブルを繋ぐだけの状態にしておいた方が良いのではないでしょうか。
あるいは、反面、早くセッティングしたいと思われるのか、演奏直後でまだ撤収が終わっていないのに、押しのけるようにしてご自身のセッティングを始められる方もまれにおられます。それも少し行きすぎているように思います。ご自身のセッティングは、前の方の撤収が終わってから始めた方がトラブルになりません。
それぞれにスムーズな転換を心がけていれば、全体に余裕がでてトラブルも減り、全員にメリットがあると思います。シンプルにスムーズにセッティング＆撤収する方がスマートでカッコイイと思うのです。
