リズムのチェック方法。

弾き方
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アマチュアとプロの一番の違いはリズムだと言われたりします。確かに、そういうところはあるように思います。アマチュアは(自分もそうですが)、リズムを軽視しがちです。細かいフレーズやキメなどにはこだわるけど全体のリズム、基本的なノリなどは忘れているのか、理解していないのかは人それぞれでしょうが、あまり共通認識を持ってやっていないのではないでしょうか。アマチュアバンドとひと言で言っても、こだわりを持ってやっている人から趣味で気楽にやっている人まで様々なので、すべてがそうだとは言えないと思いますが「傾向としてある」ということですね。それは分かる。

リズムあるいはノリとは何か。

自分はちゃんとできているのだろうか?この「ちゃんと」という定義も難しいですが、「メトロノームに正確に」である必要はないにしても、定律でないとノリは出てこないワケでこの「ノリ」とは何かというのも難しい問題です。少なくとも日本古来の音楽ではない西洋音楽をやろうとするときに、そこに感じる魅力の大きな部分はリズムであるとも思いますし、黒人音楽ならなおさらでしょう。自分が憧れる、あの「ノリ」に近づくには何をすればよいのか(どこまでこだわるのかということもありますが)。見聞きした話をご紹介します。

音符をちゃんと弾いているか。

あるプロの方が言っていましたが、アマチュアは「音符をいい加減に弾く」と。つまり四分音符はちゃんと四分音符の長さで弾かなければならないと、音符の長さを意識してきっちり弾くことによってノリも出てくるのだと。言われてみればなるほどという気はします。

リズムチェックはバンド以外で。

また別のプロ方は、自分のリズムがあっているのか(ズレていないのか)どうかをチェックするのは、バンドの中では分からないから、CD音源やYoutubeなどに上がっている向こうのプロのミュージシャンが演奏したバッキングトラックに合わせて弾く方がよいと言っていました。理由は、アマチュアバンドだと、他のメンバーのリズムが悪いときがあるため、自分が合っているのかどうか分からないからということです。確かに、CDに合わせて弾くと上手く弾けるのに、バンドでやると上手く弾けないという経験がある人は多いのではないでしょうか。

頭でっかちになるのも違う方向に行きそう。

教則本をはじめとして、リズムの問題をあまり理屈で詰めるのもどうかと思ったりします。アメリカで長く演奏をしていた人には、日本の教則本にはリズムについて間違ったことが書いてあるという人もいます。我々が憧れている音楽のほとんどはアメリカが本場なので、そこで体験してきた人の言葉も無視できません。実際、西海岸で一時ミュージシャンをやっていた友人は、リズム感覚の違いを指摘していました。その話はまた別の機会に書きますが。
リズムのことを書いた本を読むと、言語の違いという事も書いてあります。確かに、日本語とラテン語は、そもそも言葉のリズムが根本的に違います。言葉は、生活や文化です。その生活リズムが音楽にも反映されているのだという話は、納得性があります。
また、あるプロのドラマーは、ラテンの音楽について「ラテン音楽のリズムを西洋式の4拍で捉えてはいけない。パターンでおぼえないといけない」と言っていました。

「若い世代はリズム感覚が良い」は本当か?

あるリズムの本には、世代は関係ないと書いてありました。「若い世代がリズム感覚が良い」というのは、今の若い世代は、生まれたときから西洋音楽が身近にあって、聞き慣れているということではないかと思います。若い世代でも親がJ-POPばかり聞いている家と洋楽ばかり聞いている家、あるいは黒人音楽が好きな親の下で育って子供では、リズム感覚が違ってくるのではないでしょうか。

アメリカで生まれて育った人なら、例え日本人でもリズム感覚は違うのではないかと思います。要は、西欧的リズム感覚を普段から聞いていて、どれくらい身についているかということではないかと思います。
運動工学の専門家によると、運動神経というのは、くりかえしその動作を行うことによって神経がそれを憶えていって良くなるそうです。だから、小さい頃から野球ばかりやっている子供は野球が上手くなるという、しごく当たり前のことだそうです。
そういう視点で見ると、民謡好きの親の下で育っても、物心ついたときから黒人音楽が好きで、そう言うものばかりを聞き漁っていた人は、そういうリズム感覚が身についている(少なくとも知っている)のではないかと思います。それに加えて、そういう音楽に合わせて楽器を演奏していた人は、運動神経的にもリズム感覚が身についているということなのではないかと思います。


リズム問題、難しい。しかし、ロックってそもそもビートの音楽だから、リズムがなってないと楽しめないはずですよねぇ。

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